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2009年1月の記事

2009-01-24

米政権とバブルの関係

株・為替ともにチャート的には支持線トライの微妙なところにやってきました。業績悪化に対して、オバマ期待・経済対策期待の綱引きで値崩れを止めている構図です。

基本的には、どんな対策も即効性はない上に、米国債バブル崩壊リスクも含むので、ガス欠・材料で尽くしで一段下げるように思います。あとはセンチメント。オバマのオーラでみんなが株を買っちゃえば、1−2ヶ月は強烈な上へのリバーサルってこともありえるかもしれません(値幅は10-20%ぐらい?)。

ただし。ザックリ思い出すと、ITバブルはクリントン政権末期、サブプライムバブルはブッシュJr政権後半、というわけで、普通は人気後半にクライマックスを持ってくるパターンがどうも多い模様・・そりゃ、偶然かもしれませんが。少なくともオバマにとって、今の不景気は前任者の失策なので、スタート時点の谷はある意味、深ければ深い方がいいとの見方もできます。まだ超本気、というほどではないかもしれませんよ。もっとも、今のうちに手を打っておかないと3年後の選挙には手遅れかもしれませんけど。

・・というわけで。短期のメインシナリオは弱気。ショートETFはまだキープ。為替もボラがなくなってきたし、今はこれくらいしか手がありません。

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2009-01-17

「政治」 ー 相場との因果関係ははたして?

米政権も変わるので、政治の勉強もしなくちゃならんなと思っておる黒船です。

基本観としては「政治は皆が思っている程に相場には影響しない」のですが、要は「因果関係がハッキリしない」ということです。うまく行ったと見えた政策もタマタマ景気の自律回復とタイミングが重なっただけかもしれません。むしろ小泉さんなんかは、景気を観ながら政策を変えていた感じもしてましたし。

この基本観の裏付けに、カンタンな絵を(見にくくてゴメンナサイ。クリックしてみてください)。 
Oecdjapan_2

黒船がよく使うOECDの景気先行指数ですが、これは日本のものです。悪評高い橋本さんの消費税値上げは97年4月。97年頭までの好景気(相場は「国際優良株」ブームでした)から、ジェットコースターが既に急降下を始めてしまっていたところで施行されてしまっています。同年末には山一廃業などもありまして、もちろん株価は大暴落。

小泉さんで株が上がったのはまず01年4月の就任時ですが、ここはあいにく景気下降の真っ最中。このときはどちらかというと前任の森退陣で上がった部分もありますが、ともかく2ー3ヶ月程度の「リターンリバーサル」的な短期の戻しでしかありませんでした。ファンダメンタルズではなく、「期待」なり「リスクプレミアム」の上昇でしたが、ファンダメが悪すぎると持続しませんね。

「小泉さんゆえに株が上がった」と見られているようなのはむしろ、02年9月の竹中金融相、03年11月の総選挙圧勝でしたが、ご覧の通り景気は02年の初頭から反転を始めていました。外部環境的にも、01年9月の9・11、03年3月のイラク戦争(←「戦争は買い」の格言通りに世界的に相場の底打ちとなった)と重なっていますし、株高という意味ではこちらの方が影響が大きかった可能性が高いと思います。

ジム・ロジャーズが「サブプライム問題には時間の経過しかない」とテレビのインタビューで言っていましたが、景気の循環も同様の面が強く、結局4年±2年程度の「ビジネスサイクル」の枠内から出ることはあまりありません。これくらいの時間軸だと株価の動きも同様。そこで政治ができるのは循環の振幅を抑えたり、落ち込みからの脱出を早めたり。ただ、実際はむしろ振幅を強めたり、脱出を遅らせたりしたのかもしれませんが、そんなものは証明のしようがありません。「社会科学は実験ができない」と言われるところであります。

・・というわけで、政治の勉強はたぶんあまり実りが無いんですが、「アメリカの大統領は別」。かつ、「いつも絶対に実りが無い」とは言い切れません。ボチボチ勉強して行こうと思っています。主にアメリカ中心ですが。

ご参考:ITバブルがはじけて小泉政権に入った頃の日経平均
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2009-01-14

ETFの流行 ー 資産運用業界のパラダイムシフト

運用難の時代にはいつもコレ。「時代は繰り返す」であります。

下の英FT紙からの抜粋にありますように(ご参考)、この環境下でもETFが流行。会社によっては株安による資産の目減りを補って余りある新規資金流入があり、08年でむしろ増えたところもあるそうです。そこに出ているBGIは流入額が前年の3倍!何と景気のいい。。

フロントロードで5%、毎年のフィーが2%だとか、そんなに手数料を払ってもインデックスに勝てる投信なんて、このボラティリティーの高いマーケットでは特に少ないですから、そりゃETFに流れてしまうわけです(もっとも債券ETFが人気のようですが・・)。ちなみに、二つ目の抜粋は、ヘッジファンドが手数料を値切られている、という話・・。

ちなみに、もはや古典になりましたが、プロのファンドマネージャーもダーツ投げの猿も変わらない、というパッシブ運用の旗手はこちら: 「ウォール街のランダムウォーカー」

そもそも資産運用というのは「パーフォーマンスの9割がアセットアロケーションで決まる」とか「運用の優劣は4割がアセットアロケーションで説明できる」など学術研究がありまして、それは実感としても納得できると思います。もちろん個別株で勝てるときもありますが、それが偶然ではないと言い切れますか? それ以上に負けてきたことを忘れていませんか? また、別に運用のコスト・手間ひまの問題があります。リスクを取って勉強も山ほどして、一年後に指数にわずか1%勝ってもプロ以外は何にもならないでしょう。

もちろん、皆がパッシブ(ETF)に走ったときには逆にアクティブ(一般の投信やヘッジファンド)にチャンスが出てきますし、相場局面によって勝ちやすいときもあります。それゆえ「歴史は繰り返」します。しかし、より大きな流れとして資産運用の世界は変わるべき必然性があるように思います。アルファよりもアセットアロケーション。

株屋は個別銘柄の推奨よりも、保険や借金、不動産、動産も含めたトータルなアセットアロケーションをメシの種にするべきです。厳密にはお客さん個人個人が違ったアセットアロケーション・ニーズがあるはずですから。・・・目指すはプライベートバンカーでしょうかね。


EVIDENCE EMERGES OF INVESTOR FLIGHT TO ETFS
By Ruth SullivanPublished: January 11 2009 21:07 | Last updated: January 11 2009 21:07
Investors in the UK and Europe have been piling into exchange traded funds in the past year as outflows have risen from hedge funds and traditional long only funds.
BGI iShares, the biggest ETF provider, attracted net new assets of $25bn (£16bn, €18bn) in Europe in 2008, up more than 200 per cent on net inflows of $7.5bn in 2007. This offset the effect of falling markets on assets under management, which ended the year at $56bn, down from $58bn a year earlier.

HEDGE FUND MANAGERS RESIGNED TO FALLING FEES
By Steve JohnsonPublished: January 11 2009 18:48 | Last updated: January 11 2009 18:48
Hedge fund managers accept that the fees they can charge for their services are likely to fall, according to a survey conducted by bfinance, a consultancy.
Until last year demand for hedge funds largely exceeded supply, allowing the typical fund to charge a 2 per cent flat fee and a 20 per cent performance fee, significantly greater than the charges levied by the vast majority of mutual funds.

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2009-01-13

ユーロの弱み 円の弱み

・・・ここもと、為替ブログになりつつあります。

金曜日と月曜日で、S&Pがスペイン、ギリシア、アイルランドのAAA格にウォーニング。英FT紙は、次はイタリアとポルトガルだろう、と報じています(←さもありなん)。この辺は昨年秋からドイツ国債(Bunds)とのスプレッド拡大という形で市場に警戒が出てましたので、驚くに値しません(←こういう国々にAAAが付与されていたことが驚き)。たとえばスペインですが、昨年5月頃に20bp(0.2%)だった対独スプレッドが90bp越えまで広がっていましたので。恐ろしいことにこれまでのECBの短期金利下げが1.75%も(明日で2.25%か)もあったのに、スペインやイタリアの長期債金利は1%前後しか下がってこなかったこと。おお、苦しい国ほど利下げ意味なし。

ドイツが景気対策で「今年はGDP3%分の単年赤字(←EUROの「原則的」な規律。累積赤字の方はGDPの60%)を超えてしまう〜」という危機的(?)なニュースがこちらでは頻繁に流れていますが、同FT記事によりますとポルトガルは12%分(単年)、イタリアは104%(累積)だそうで(←日本は地方込みで200%行ったと聞きましたが・・)、ホントに悪い方も見なきゃダメですよぉ。やっぱり「いつかはハジケる」と思いつつも目先の逃避先は米ドルか・・。

それから円。今日は日経新聞がやってくれました。ソニーと東芝の今期赤字転落・・って金額はともかく、赤字予想にちゃんと入れ替えていたアナリストも多いようですが、やっぱり日経が書くとダメ押しになるんですね。日経は「悪材料出尽くし」になることが多いですが、今回はロング・ウィークエンド明けの円高と重なっちゃいましたんで。それにしても日本は為替に脆弱です。円高で儲かる会社がもっと欲しいところです。ユニクロ(9983)やニトリ(9843)みたいなのが。円は財政の悪化という意味では元々悪いので、マーケットからすると相対的に「よい」のですが、経済と政治のもろさ、デフレリスク故に円高は持続しないかなと見てます。一応ドル円の買いを下で指しておきましたが、どうなりますやら。

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2009-01-12

株安・資源安・ドル高 か

さて「デフレの影」で書きましたように、週明け早速ユーロが売られ始めています。とりあえずは15日のECB利下げ(BOE同様50bpカットがコンセンサス)を目指して売られるというのが、基本シナリオですが、住宅ファンダメンタルズが違うとはいえ、ポンドは8日の利下げを前に逆に買われた(買い戻された?)経緯がありますから、ユーロとて「織り込み済み」で反転という可能性を含んでおかなくてはなりません。ですから、考え方としては「ボラティリティーのロング」で、上へも下へも動きの大きさをトレードする局面だと思います。でも当面は対ドルで1.4ー1.3のレンジを破るようにも思えないので、損切り設定は厳しめに。「ポジションと結婚」してはいけません。

ユーロドルのレンジですが、上述のレンジを破るのはいつか、何によってか。ドイツなどの案外堅調なクリスマスセールの話、ECBでさえそろそろ利下げ余地がなくなってくること(15日で2%まで下がる見込み)から、再びユーロ高の可能性もあります。ただ、より大きな見方では「不景気はドル高」という動きが一服していない可能性も高く、こちらの方がメインシナリオかなと思ってます。まだ不景気の深さ・長さという点で煮詰まっていませんし、新大統領が対策を出し続ける流れ、米国債バブル崩壊は(今のところ)見られず、ということで、短中期では「株安・資源安・ドル高」、ということで納まりがいいのではないでしょうか。

ーーーーー

ところで株安と言えば、ここ数四半期は業績発表シーズンには必ず下がってます(ほとんどの場合は暴落)。今回もこれまでよく保ってきたので怪しいと思っています。長期の仕込みの機会を待つとともに、ここはショートを(たとえばETFで)振るべきときかとも見ています。

ちなみに「業績シーズンの前に」の続きです。米S&P500のコンセンサスEPSですが、先週(インテルなどで)からまた下げ始めました。2009年度もついにマイナス圏入り(!)。もっとも欧州(Stoxx600)を見たら、12月26日からすでにマイナス成長になってましたけど。
27/Jun Q4/08 +50.2%, 2009 +18.0%
26/Sep Q4/08 +34.3%, 2009 +22.5%
26/Dec Q4/08 -11.9%, 2009 +4.5%
02/Jan Q4/08 -12.1%, 2009 +4.3%
09/Jan Q4/08 -19.7%, 2009 -2.1%(!)

株は少なくとも1ー2ヶ月では反転して動くものですし、リビジョン(業績修正)には特に弱い(←この辺は「新しい株式投資の考え方」参照)。

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2009-01-08

インテル再度下方修正。Fasten Your Seat Belt !

インテルが二度目の下方修正。予想を上振れだとかで気を吐いているのは、SUPERVALUだとかFamily Dollarだとか、ウォルマート的な安売りスーパーか100均的なディスカウントチェーンぐらいです。日本でも、マックスバリュやダイソーなんかは値持ちいいですよね(←あ、これは単に流動性(=出来高)が少なすぎるだけ?)。コンビニ株もディフェンシブだし。

ほかにもDollar Treeだとか99 Cents Only Storesだとか、アメリカらしい名前のチェーンの株価は堅調です。必ずしも業績がいいというわけではないのですが、足下の下ブレ懸念は小さいし、きっとバッタ屋仕入れ商法には今後の不況が追い風の部分もあるのでしょう。

でも大局観としては、やはり悪い(ご参考:12月29日記事「業績修正シーズンの前に」)。インテルは昨日6%下落。それを受けて台湾市場は現在、5%もの調整。最近は「マクロの悪化は無視」の市場も業績下方修正はまだコタえるようです。はやくも1月効果は終焉で、業績ウォーニングシーズン入りで株が下がる可能性が高まってきました。2月に10-12月決算の結果が出終わるまではまた下りのジェットコースターかもしれません。

東証の騰落レシオって、1ー2ヶ月の市場の変動を占うのに使えるのですが、今の115という水準は年に1ー2回ぐらいしかない高水準で、これ以上はないっていうピークの130に迫ってきてます(一方ボトムは60)から、短期的にはこんなもんでも十分加熱してた、と言うことができます。

株は一旦(またまた)死んだフリでしょうか。またいい買い場になりましょう。パニック、失意のどん底で買い増す、ということで行きたいと思います。

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2009-01-07

デフレの影(←日本じゃなくって!!)

「FEDがインフレ・ターゲット検討か」とのニュースが出ています。もちろん以前のように「インフレ・キャップ」ではなしに「デフレさせじ」です。同様の危機感は欧州でも出てきています。では日銀の日銀当座預金残高5兆円から35兆円のようにジャブジャブ給油か、というとそうでもないようで。むしろFEDのB/Sのアセットサイドを使って・・ということですから、やはり個別債権の買い付けかと。

それでも十二分に金融緩和的なんですが、やはりドルは売りづらいなあ的な感じはさせられました。そもそも、これまでの資産・資源インフレの戻しである限りはデフレも悪ではないように思えますし、中銀が個別資産狙い撃ち(上述)の値崩れ防止策もリスキーながらあり得るわけで。


ーーーーー

さて、目先の為替トレードでは、幸い予想通りドル高が進んでいますが、ちょっとお休み感が出てきましたね。金曜日の米雇用統計までは一旦手仕舞いたい向きも多いでしょうし(黒船も利食っちゃいました)。「当たるも八卦、当たらぬも八卦」のレベルで言いますと、再スタートはまた週末以降になるかもしれません。ただユーロドルのチャートの「ひげ」が気になるで、こちらだけは小額ドルの買いを入れておこうと思いますが。

おっと、インドのITメジャーSatyam(サティヤム/サティアン)の粉飾決算のニュースが流れてきた。エマージング・リスクを思い知らされるときですね。この辺は好景気のときしか買っちゃいけません。中国からも何が出て来ることやら。。

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2009-01-03

やはりドル買い

新年おめでとうございます。

欧米はすでに平日モードであります。今年はJanuary effect(1月効果)が素直に始まったかどうかを、たった一日の上昇で論じるつもりは毛頭ありませんが、とりあえず2日の欧米市場は3%前後の上昇。ポイントは、ISMが弱い予想のはるか下に出てきたにも関わらず、これだけの上昇を演じたこと。またしても「マクロの悪化は無視」。いつまでそう言い切れるかは別にして、これくらいの悪化ならば「織り込み済み」ということのようです。

株を長期のドルコスト平均法と短期のトレード目的の「二重の手」で買うのも一つですが(←そのときはETFか低PBR銘柄がよさそう)、為替のドル買いもますます妙味が出てきました。ドル円の買いでは、この前書いたところから3円50銭動いており満足行く動きですが、まだこれから一段と戻す可能性が高いと見ています。

・・というのも、今の市場でドル高はセンチメント回復と同義であり、その意味で株高とマッチします。かつ、「金利の下げしろ」のなくなったドルは売られにくいのは事実。来週の非製造業ISM(6日)と雇用統計(9日)をストレステストとして無事に通過すれば後は、またまたの利下げが予想されている英中銀(8日)、そのうち利下げモードをより強めてくると期待されている欧州中銀(15日)の政策決定会合があり、やはりドルの比較的強い戻しの確率は高いのではないか、と。


まあ、以上は目先「何で稼ぐか」という小市民的な話でありまして、それはそれとして今後はより広くアイデアを紹介させてもらいたいと思ってはおりますが、ともかく2009年は景気がどこまで崩れるかとオバマが何をするのか(←どうして彼は大統領になれたのですか?? 黒幕たちがいる気がしちゃうんですが・・)を見定めたい年であります。特にオバマは何せ2012年、ひいては2016年までの長きに渡って世界の在り方を決めうる人間であり続けるわけですから。とてもリスクの高い、恐いことです。

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