« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »

2008年9月の記事

2008-09-19

もうはまだなり

いやあ、リーマンどころかメリルが買収、モルスタもその噂と金融恐慌真っ盛りであります。

ピンチはチャンスでありますので、特に含み損が気にならない個人投資家には買い場?・・との気も致します。いろんな人が似たようなことを言っていますが、たとえば手元の名著・チャールズ・エリス「敗者のゲーム ー なぜ資産運用に勝てないのか」から引用しますと、「過去75年間の株式リターンのほとんど大部分は、上昇率ベスト7%の月に達成されている」「投資家は『稲妻の輝く瞬間』に市場に居合わせなければならない」とのことで、要は目先の上げ下げに踊らされずに長期投資をしましょう、という話であります。

たしかにこの下げはそそる。「株式の平均リータンは年率10%」だとかよく言いますし。しかし・・・そのブレは上下30%ぐらいあるもので、しかも長ーい歴史の中では下方30%のブレが2−3年続いたってちっとも珍しくなんかない。

実際、99年のITバブルの後の3年間(00−02年)、MSCIワールド指数は14%、18%、21%の下落ですから(TOPIXは26%、20%、18%の下落)。翻って今回は07年と08年のこれまでで、MSCIワールドが7%上昇と25%下落、TOPIXが12%下落と26%下落。いやぁ、まだまだ調整が甘いですなぁ。

(参考:過去20年の平均リターンはMSCIワールドで6%(年末ベース)、2標準偏差が34%。TOPIXは平均リターン−1%と2標準偏差50%。)

バリュエーション的には安いは安いですが、もっと安くもなり得ます。NYダウのPBRなんていまだに3倍以上だし。。バリュエーションなんてものは、いいときと悪いときで3倍は振幅しますから。

・・・などと言って、自分のPersonal Accountでの買いたい意欲を(← もちろん保有を少し増やすってだけの話ですが、それすらも)押しとどめています。しょせん確率論なので、「振り返ってみればここが底だった」ってこともあり得るわけですが、まあ、自分のやり方を押し通すとすると、ここでバーゲンハンティング(押し目買い)はないかな、と。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-09-15

リーマン買収どうなる?どうみる?

リーマンの身売り交渉で米当局・金融機関首脳は週末おおあらわの模様。週末に何かあるのって、日本の90年代後半が思い出されます。。

ベアスターンズをちょうど半年前に買ったJPモルガン同様、サププライムで冒険してこなかった故に優等生として浮かび上がってきたバンカメが主な買い手候補として報じられています(←だから三菱はいいんだって言ってるのに、その後やはり「リーマンは買わない」発言で株が弱かった日がありましたね)。

これをもって半年前のベアーマーケットラリーの再現を期待できるかと言えば、そうではなさそうです。
1)マーケットに二度同じ技(?)は通用しない
2)ベアスターンズほど"Too important to fail"ではないので、ポールソン発言通り政府は助けない公算
3)バンカメはJPと違って中国政府系等のファンドとのコンソーシアムの模様。多少ビジネス上のベネフィットが期待できるバンカメとファンドとの折り合いがつくか不明
4)やっぱりGSやMSなど同業からの買収はうわさにすらならないし・・
5)本当の主役は住宅金融のファニーとフレディーだったのに!(今回のリーマンは商業用不動産のヤケド拡大)
6)他の金融機関も心配になってくる(AIGが近々に再建策発表。今週はGSとMSの決算発表。サブプライム三羽がらす・Citi、Merrill、UBSの決算は1ヶ月後)

結局バラバラかメルトダウンしてから買われて、歴史あるリーマンののれんは残らないかもしれませんね。大事件ながら今回の長い物語ではほんの一幕でしかありません。。こりゃあ、次の大統領が稼働するぐらいまで死んだフリしてるべきですかね。長期投資家のメインシナリオとしてはそのくらいでいいと今のところ思ってます(←でも長期なら、株式保有比率ゼロ%ではダメですよ)。短期の戻しのためにはもう少し日柄と下押し感が出ないといけない気がしますが、その辺は神のみぞ知るところです。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-09-09

コカコーラ・中国でジューシーな買収

フレディーとファニーの件、多少はショートセラーがあぶり出されて買い戻しの流れになるかと思ったんですが・・・。ちっとも続きませんでしたね。こりゃ、相当深刻。ここまで悪いと逆に買いたくなってきますが、もう少しガマン・ガマン(例のOECD統計も悪化加速中・・)。

さて、先週のことではありますが、コカコーラが中国の果物・野菜ジュースの匯源果汁(1886.HK)に買収提案〜。既に中国で1−2割シェアのあるコーラですから、新規参入のような大げさな話ではなく、スケールメリット狙いと見てよいでしょう。ただ、買収額(180HKドル = 2500億円)は外資による買収規模として最大とのことですし、国益とも関係のない独立系企業(大株主は会長とダノン)ということで、中国政府の対応が注目です。

国民感情としては大反対だそうですが、世界のコーラの巨額買収にどう反応するのか。05年にCNOOCのUnocal買収が邪魔された報復、なんてしちゃうと世界から嫌われます。ここで大人の対応を見せれば(仮にアンチトラスト上の理由で結局不許可になったとしても)、中国株式市場への信認向上。「チベットもやらせ五輪も嫌だけど、株だけは別」って気がしてきそうですね。どうやら結論まで半年ぐらいかかるみたいですから、ノンビリ待ちましょう。(今しがたのTVニュースでは、会社側が反対したとのこと。会長とダノンは賛成したと先週報じられていたのに、どういうことでしょう・・。)

ちなみに今回の買収提案プレミアムは200%!(vs. 普通は20-30%)。とんでもない値なのは、匯源果汁の株価が相当下がっていたこと、高い期待(成長+シナジー効果)、それから上述の国民感情対策のためでしょう。これに吊られて他の飲料メーカーも上がっていましたが、同じ文脈で言うなら小売りも電機も、自動車も金融も有望ということになります。この買収話の行く末は楽しみではありますが、やはり世界のコーラがこれだけプレミアムを払っているというのは、中国市場の魅力を再認識せざるを得ません。いいタイミングで入って殖財しましょう。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-09-05

FXで小遣い稼ぎのできるときか

為替はそのときどきでテーマが変わります。その時分によって市場が(参加者が)何を注目しているかで「効く」ファクターが各国のインフレだったり株価のパフォーマンスだったり、違ってくるわけです。

少し前まで豪ドルやNZドル、ユーロなどが強かったときは金利差であり、各国中央銀行がインフレ対策に利上げをする(ないしは利下げをしない)景気の「のりしろ」のだった訳です。でも、豪州中銀が利下げをするように(または今日のトリシエECB総裁のタカ派発言が少しの買い戻しすら誘発しないように)、金利はもう「いつ下げるか」というふうに見るものに変わってしまった(原油もグスタフが暴れても反応してませんね)。

するともう金利と言い、景気の期待値と言い、既に下げ尽くした米ドルや円が相対的に浮かんでくる、というのが新しいゲームの構図ですね。ユーロもそうですが、コモディティーでバブってきた豪ドルなんかは苦しいわけです。たかだか1ヶ月半ほど前から対米ドルで2割近く下げましたね。

短期的な下げとしてはかなり大きいので、下落開始後2ヶ月ぐらいでトリガー(←この場合は「アメリカはやっぱり悪かった」とか、米大手消費関連企業の業績ウォーニングなど)があると買い戻しによる反発は起こりやすい地合ではあります。

ただ驚愕するべきことに、東京金融取引所のデータ(これで世界の円対他通貨の建玉の1−2割はカバーできていると聞いたことがあります ←ホントならそれはすごいこと)では皆さん、ユーロや豪ドル、NZドルに買い向かっちゃってる・・。目先筋がちゃんと揃って空売ってきたならともかく、ナンピンを入れてたんじゃ、シャープな戻り(=買い戻しによる短期の戻り)は期待できないかもしれませんね。

一時的な戻りはともかく、当面の流れはドルや円の優位のようです。人民元も上げ止まったとは言え、さすがに下がってはいませんね。まだ冒険してはいけません。景気が悪ければユーロや豪ドルはまだ下がる可能性が高いですし、金融面の悪化も資金の本国還流という意味で、米ドルや日本円に優位です。つまんないですね。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008-09-02

福田・麻生と株・為替

政治がマーケットに与える影響と言えば、期待と信認でしょう。期待は株を、信認は通貨を動かします。

期待は元々低かったので、株が動いていないのは最も。ただ短命内閣を繰り返しているうちに確実に政治は弱体化していきますから、実際はネガティブだと思うんですが。。それに、麻生さんは経済をよくご存知なようなので個人的には好感を持っていますが(さすが経営者!)、彼が力を奮えるのは(本当に力があるとして)来るべき総選挙で自民が圧勝できた場合のみでしょう。そんな確率10%もないのでは!? ・・だとすると、ヘッジファンドのショートカバー(空売りの買い戻し)すら期待できませんね。ま、まずは麻生さんのメディアパフォーマンスを拝見しましょう。

信認という意味では、特に福田さんに傷つけられてきたものもないし、為替はむしろインフレ撃退と景気悪化のジレンマの中で動いてますから、株以上に今回は関係ないでしょう。為替(ユーロ等)はもしかしたら目先、小遣い稼ぎのチャンスかもしれませんね。次回あたり自説を書かせてもらおうかと思います。

おっと、豪中銀が利下げ! とりあえず買い戻されてますが、日本人の外貨預金が心配であります。。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

« 2008年8月 | トップページ | 2008年10月 »