夏枯れとはよく言いますが、相場は枯れに枯れています。。。
先週末ベースでS&P500の08年EPS予想がついにマイナス圏入り(←何となくそうなるのは分かっていたことではあるけれども)。景気見通しが予想以上(←少なくともオフィシャルに人々が言っていたレベルと比べると)に悪化したことで、さすがに政府のインフレ退治もようやくと功を奏してきました。ガソリンも下がってきましたねえ(拙ブログ「通貨高競争」で言った通りドル高にも)。
さて。景気の流れはますます世界同時進行化が進んで・・というより金融市場の方がより各国と世界の相関性が強まってきたここ数年。世界の景気をどうつかむかと言いますと、OECDの景気先行指数というのがあります。毎月10日前後の金曜日に出ます。以下のように功罪あるわけですが、ほかにいいものもないし、過去当たってきたので、外人投資家にはこれが好きな人が多いです。「前年比比較(YoY)」どころか「6ヶ月前比較(HoH)」などで血眼になって変化を先んじてとらえようと、プロはたいがい6ヶ月前比較を使います。
OECD景気先行指数
(+)網羅的。G7中心にOECD、更にBRICsまでモニターしている。
(+)少なくとも過去これまでは株価指数との相関性が高い(特に「世界の景気敏感株」である日本株と)
(+)ゆえに世界の投資家が景気温度を計るのに使っている(でも日々の運用競争に忙しいためか適度に無視してくれているので、逆にいつまでも有用である)
(-)発表が遅い(例.6月分の発表が8月8日)上に、事後調整が半年ぐらい続く
(-)国によるが3〜4分の1は株価指数や債券金利が構成要素になっており、「当たって当然」という側面もある
(-)当然統計なので「だまし」はある(上記のように金融市場のボラティリティーや下記のような本質外の動きが統計全体に影響を与えることも)
ちなみにこの6ヶ月前比較。G7ベースで今年の春先にプラスに転じたことがありまして、「もしや買い場?」と期待を持たせたものです。ただその好転は日本の急回復(少なくともHoHベースでは)によるもの。「なぜ日本が世界に先駆けて回復?」と疑問に思う向きもありましょうが、それはほとんどジョークで、かの悪名高き「建築基準法」改悪による建築着工の急減からのリバウンドに過ぎませんでした(爆)。あー、恥ずかしかった。
メッセージとしましては、個人投資家ならいっそ、この指数が上向きトレンドに入ったところでしか株は持たない、というやり方もあるのでは?ということです。プロは毎月・・どころか毎日相場に勝たないといけないので、そういう悠長なことは言っていられませんが、個人なら3ヶ月や半年の含み損なんて誤差でしょう。それは極端すぎるというのなら、アセットアロケーションに反映させてもいいかと思います。これが上昇トレンドのときは株は3割、下降トレンドのときは半分に削る、とか。
繰り返しですが、日本株が世界の主要市場の中では最も「景気敏感」。日本の個人投資家はこの指数を知っていていい気はします。理由は、国内投資家が(悪い意味で)トレンディー、かつ外人にとっては5年に一度だけいいとこ取りする「つまみ食いマーケット」でしかないから(爆)です。
最後に。終戦記念日ですね。先日アウシュビッツに行ってきましたが、「戦争は外交の一手段」だなんて言って開戦を決定するお偉さん方は、末端で人々がどれだけ狂うか、また恐怖にさらされるかを大きく過小評価する、というのが身にしみて分かりました。過ちを繰り返してはいけません。